2つの「ズボンが入らない」
ズボンが入らなくなる理由
妊娠中は必ず太るのでズボンが入らなくなるのはわかります。
ですが、産後もズボンが入らないまま。それにはショックを隠せないというママが多い。
でも驚く事ではありません。何故なら必然だからです。
ただ、1つだけ勘違いがされているのは「その理由」について。
全て「骨盤が原因」とは限らない
産後はどうしても「骨盤を整えたらサイズダウン!」という謳い文句が溢れていますので、産後ママも「そうなんだ!」となりがちです。
- ズボンが入らない要因は
複数ある
まずはこれだけを覚えておいてください。
産後ズボンが入らない理由
まず、自分の場合はどれに当てはまるのかを考えてみてください。
- ズボンが腰で引っ掛かる
- ズボンが太腿で引っ掛かる
- ズボンがお尻で引っ掛かる
お尻で引っ掛かるのはそこまで気にしなくて良いでしょう。
問題は「1」「2」です。
1.ズボンが腰で引っ掛かる
ズボンが腰で引っ掛かる場合の原因。
- 骨盤の開き
- 腰回りの脂肪
- 内臓下垂
この様な可能性が考えられます。骨盤を整える事で改善する事も多いですが、骨盤の中に内臓下垂が起こっている場合はすぐに戻ります。
そして最も効果的なのは「ダイエット・減量・運動」です。
ついた脂肪、衰えた筋肉を整えるのが手っ取り早い方法です。
2.ズボンが太腿で引っ掛かる
- O脚傾向
- 脚を持ち上げて歩く癖
- つま先で蹴る癖
この様な日常の癖が定着しています。この場合は骨盤の歪みもありますが、それ以上に「膝歩き=妊婦さん歩き」の浸透が問題です。
- 太腿の筋肉が
主役になっている
この状態だと何をやっても太腿が太く鍛えられますので、ズボンが中々入りません。
この場合、手っ取り早いのは「股関節運動」を取り戻す事です。膝関節が頑張る必要が無くなれば太腿の太さは落ち着いていきます。
脚をしっかり使える様になりましょう
それだけでズボンは再びスルッと入る事が多いです。
3.ズボンがお尻で引っ掛かる
これは余り気にしなくて良いでしょう。
体重戻っても入らない
最もショックが大きいのがこれ。
- 体重は戻ったのに
ズボンが入らない
これも驚く必要は無いです。殆どの産後ママが急いだダイエットをする為に「体脂肪」が戻っていないのです。
「体重=数字」を追い掛けた産後ダイエットにありがちな悲劇です。
- 発汗等、水分を抜いてのダイエット
- 1食置き換え等、食事を変えてのダイエット
要は運動が抜けているという事。
妊娠期間中に抜けた筋肉を戻し、妊娠期間中に増えた脂肪を運動で燃焼する事で「元に戻る」のです。
体重が戻っても「身体の中身は戻っていない」事は産後ママに多いです。
【余談】実はここにも矛盾が潜む
「産後は骨盤が開きっぱなし」で紹介しましたが「骨盤が開く」の解釈は色々あります。
- 骨盤下口が開く
- 恥骨結合が開く
この整骨院、鍼灸院で多い解釈は骨盤が「AS変位」を起こしており、骨盤は前傾姿勢を取ります。
これはウェストが細くなる方向です。
つまり「骨盤下口/恥骨結合が開く」解釈の「骨盤が開きっぱなし」だとズボンははきやすくなるのです。つまり「骨盤が開くからズボンが入らなくなる」の理屈は成立しません。
小さな矛盾に感じるかもしれませんが、専門家がこの矛盾した解釈を持っているのは問題です。骨盤の運藤生理を理解していないという事ですから。